2017年9月19日火曜日

床ばかり拭いている

親父の部屋はいつも臭い
そして床が汚れている

リフォームで車いすも使用できる床材を選んだのだが
光沢があり、汚れがよくわかってしまうのだ

親父の部屋に入ると、臭いし、床も汚れていて嫌だ
みんな足が汚れるから入りたがらない
私も、親父の部屋の床を拭いた後は、自室に汚れを持ち帰らないために靴下をぬぐ
靴下はモップだと思い、汚れたら履き替えるようにしている

クイックルワイパーの棒で、セブンイレブンの床拭きシートで拭く
親父は食事するときもこぼすので、毎日床を拭く
床を拭いてばかりいる

昨日拭いたのに、翌日にはとても汚い

私は男に、親父が汚いからといって嫌ってほしくないから拭くんだと言ったことがある
でも、それは汚い親父が嫌だと、私が思っているということでもあるんだろう

手すりに向かって必死に手を伸ばしている親父
一生懸命歩いているのに、全然進んでいない親父
親父が歩いているときは道がふさがれてしまって、みんな立ち往生だ



お婆さんも部屋に流し台をつけているのに、
居間のキッチンに持ってきて洗いたがる

何度言っても翌日には忘れてしまうので、根負けしてしまった
そして頑固にシンクの中をフキンで拭く
まだ洗いものあるからしなくていいよといっても、やめないし
食器を洗いたいから、部屋に帰ってといっても、帰らない
のろのろのろのろ、キッチンを占領する
BBAはそれが嫌だから、お婆さんが来る前に洗い物を済ませてしまう

お婆さんが洗い物をしていると、BBAの妹が婆さんに電話をかけてくる
婆さんは洗い物をしているから一度切りますといって電話をきる
叔母さんはいつも、お婆さんが食器を洗う時間に電話をかけてくるどうしょうもない老人だ
そして、BBAに婆さんの食器を洗う時間に電話するなと言わせたのに
今日も電話がかかってきた

自分が電話したいときにかけるんだろうが
BBAよりも6歳くらい若かったと思うんだが、あのばあさん、どうしょうもないな

婆さんはラップをしないで、食べ残しをキッチンの冷蔵庫に入れる
自分の部屋に450リットルの新しい冷蔵庫があるのに、そういうことをする
しかも、扉をあけてすぐの床みたいなところに置いたりもする
10代だったら、お婆さんのことを大嫌いになれるだろう
30代なので、あの婆さんボケてるから仕方ないなと
動物と同列で考えてしまう
エサを隠して忘れてしまう鳥みたいな感じだ
鳩サブレをあげても、半分食べて野菜室に入れて
半分あることを忘れて、新しいサブレをもらって開けて
また半分残して野菜室に入れて
開封済みの鳩サブレで野菜室がいっぱいになっていた




婆さんが1階から2階に上がる階段の先にあるドアのカギを締めてしまうのには困っている
しなくていい、やめてといっても、廊下の窓をしめてしまう
そして、人の部屋にまで勝手に入り、窓をしめてしまう

そんなお婆さんが、私がクイックルワイパーを使うのをみて欲しいと言っているので
買ってきてくれとBBAに言われた

買ってきて、お婆さんにクイックルワイパーを紹介した
見たこともないし、欲しいと言った記憶もなかった

どうせ使いこなせないから、婆さんの目の届かない1階に持って行った
BBAは使いもしないくせに惜しんでいたが
もし、これを婆さんの部屋に放置したら、いらないと言って、握りしめて何度も居間にくることは想像できた


婆さんは、一人掛けのソファーで寝ているのだが
息をしているのかわからなくてこわい
首を動かしたりすると、生きていたなと思う

婆さんが寝ているときに部屋に入っても、婆さんが起きているときに部屋に入っても
婆さんが気が付かないことがある

そういうときは、一応お婆さんの前方に立つようにしているが
それでも気が付かないときがある
びっくりさせて、心臓が止まったらいけないので
お婆さんが気が付かないまま、お婆さんの部屋を出ることもある

テレビで、掃除機をかけていた娘が、痴呆症の母の背中を叩いて呼びかけたところ
「馬鹿野郎」とののしられたと言うものを見かけた

確かにボケていなくても、だれもいないと思っていた部屋に人が居たり
急に背後から触られたらびっくりする

ボケていると、言葉遣いが悪くなるひともいるから
掃除機をかけてやっているのに感謝しろだなんて考えても無駄だ

そもそも、掃除機をかけていることに気が付いていなかったり
娘が家に来ていることを忘れたりもするだろう

うちの婆さんも97になったころから、目つきが怪しい日があって
私のことだって忘れてしまうかもしれないが
とりあえず、昨日のことは忘れてしまっても、家族のことまで忘れていないようなのでよしとしている

忘れてしまったとしても、飯を運ぶ人ということで不審者と思われなければよい




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