2018年11月7日水曜日

頭と体の不自由な高齢者を外食に連れていく大変さ

手前がカウンターで、奥に掘りごたつのようなテーブルのある回転すしやに行った

奥行を出すためか、建物右から入って左まで歩き自動ドア
奥のテーブル席に行くには、また建物の右まで歩き
待合を通って、建物奥まで行く

そして、テーブルは右から左にかけて一本道だ

足がなんともない人には、どうと言うこともないつくりの店だ

でも、入り口からまず建物入り口まで行く
奥のテーブル席まで行くということが。
親父にとっては難しい

手をかせば、手が腱鞘炎になる

タイヤなしの歩行器でもいいが、
カッツンカッツン音がするし、他の客にも迷惑だろう

それで、レンタルで借りている小型の車いすを車に積んでいった

テーブルのあるところまで車いすで連れて行って
そこから靴をぬいで、近い席に座らせる作戦だ

親父はいつも朝11時半から12時の間に昼食をとるが
仕事の話で昼の13時近くになった

まだ仕事の話をしているのに12時半くらいになると
腹がすいたと騒いだ

今日は親父が居る必要があったみたいで
リハビリは休ませていた

私が先に店に入り
待合の紙に名前を書いたが
先に待合に居る人が結構いた
それに、2人だけど6人座れるテーブル席希望の人が3組もいたので
結構待ちそうだなぁと思った


それで、待合にはBBAに居てもらい
私は男と車に居て、親父も車に居させておいた

時間がかかりそうだったから
男が車の鍵をかけた

すると、親父が車に鍵をかけたことを怒り出し
他の人が店に入って行ったといって文句を言い
店に行くと騒ぎ始めた

無視するに限ると思っているが
肉親はどうしてもイライラするもんだ

カギをかけたのは、他人が車に乗ってきたら困るからだと言い
静かにしないと叩くと言った

叩くなら叩き返すとか言い出したので
頭に来て、ほおって店に入り
BBAに親父をなだめるように言い、交代してもらった

叩きはしないが
バカは相手にしても仕方がないこともわかるが
とにかくしつこいし、腹が立つのだ


店の中の窓から見ると、親父は車のドアだけ開けていた
どうやらこの車は、鍵をかけていても、内側から出られるようになっているらしい
道理で、わたしもすぐに車から降りられたものだ
まぁこれなら、熱中症で死ぬひとも減るかもしれないな




しばらくして、親父が車いすに乗せられてやってきた

車いすの上でも騒ぎ
カウンター席が空いても騒ぎ

他の人の名前を呼ばれても、自分のことのように騒いだ
それで店員の人に「違います」と言った

親父は車いすから立って、BBAの座っている待合のイスに座った
しばらくたつと、また立ち上がって、待合を出て行こうとした
たいして歩けもしないのに

それで、待合の進路方向にあるイスに座るように言うと座った

じきに順番が来そうだったので、車いすに座るように言うと
車いすからハミケツして、座れていなかった

それで少し手をかして、ケツをイスに入れることに成功した


席につくのにも時間がかかったし
席に着いてからもみっともなかった

親父の三種の神器は
まずコーラ
寿司屋では、茶わん蒸しと貝汁だ

この3つさえ与えておけば、おとなしくなる

普段は、貝汁のあさり貝ばかり食っているが
今日は熱々の茶わん蒸しを飲み干すように食っていた

熱いんじゃないのと言うと
熱いと言うと、取り上げられて、食べさせてもらえない!と言い出した
そりゃそうだねと答えた

そして、まだあった

カキフライが好物で
たまたまカキフライが次に来た

今日は出てくる順番がとても良かった

カキフライは5こはあったけど
BBAに1こもやらず、親父は全部食べた

それで大体は腹が満たされておとなしくなるはずだ

他に注文した寿司を食い
BBAが気を利かせて終わりのほうで、親父にアナゴ握りを注文した

2つ乗ってきて
終盤なので確かに多いように見えた

でも、最初に親父に見せてしまったためか
1こずつということが出来なかったように見えた

BBAがとりあげようとすると
親父が飢えた獣のように抵抗している雰囲気がした

親父は穴子握りを2つとも食べてしまった

まぁそれはいいんだけど
いつもこういう結果なんだから
先に1こ取ってから渡すとか、見せるとかすればいいわけで
先に2つとも見せて、渡してしまったら
とりあげることが難しくなるんだから
ちっとも学習しないし
親父は親父で、獣みたいだった


親父は、長い付き合いとはいえ
仕事のひとが同席していても、いつもの調子だった


お茶が熱いとか、ぬるくなったとかいう話をしたときに
BBAが、朝コーヒーを入れて、親父と婆さんにコーヒーをあげたりしていると
自分のコーヒーが冷めてしまっていることが不満だと言った

陶器のマグカップに一度湯を張って捨てているし
ステンレスのコーヒーメーカーのポッドも、湯を入れてあたためてから捨てているらしい

それでも冷めるっていうんだったら
ステンレスのカップを使って

自分が飲むときに、1杯入れるしかないと答えた
最後に1杯入れるのが面倒だという

冷えたままの牛乳を入れていると言っていたので
電子レンジで温めるか、コーヒーが冷めない粉のブライトかクリープにするように言った

そして、コーヒーがぬるいとかで
毎日不満に思うことの不毛さについて説いた

本人は、小さい不満だと言っていたが
コーヒーは毎日飲むものなので
毎日小さい不満が貯まることは良くないと言った



家に帰ってから
今日の親父について、男と話し合った


親父は来店する前、車ドアを開けて、車から出たらしいが
歩くこともできず
そうしているとBBAが迎えにきたので
車いすを出して乗せてきたんだと男が言った


BBAに迎えに行かせたのは私だと答えた

待合所に居た時が傑作で
意味もないのに、ピンボールみたいだった
イスに座ったり
体の向きを変えて、カウンターに行こうとしていたと笑った

親父が車いすから立って、うろついたときに
赤ちゃんをつれた若い女性が、嫌な顔をしていたと言うと
男は見なかったらしい

でもその赤ちゃん、後で泣き叫びまくってたんで
親父に文句を言われる筋合いはないわけだが

帰りがけに、私がちょっとトイレに席を外したら
親父もトイレに行くと騒ぎだして

先に会計に行って、BBAと男に任せたんだけど
トイレに行ったのかと聞くと、言ってないと言う

家に帰ったときに、親父にトイレに行くように言うと
もう行かないと言っていたので
紙パンツで済ませたんだろう

長い時間のデイケアとか通所リハビリに行っているときは
手を挙げると、トイレに連れて行ってもらえるらしいから
それで、面倒がらずに、トイレに行きたがるようになったみたいだが

やはり自分ひとりではできない
体が不自由なので、紙パンツで済ませてもらったほうが楽みたい



まぁうちの場合「騒いだ」と言っても
ろれつの回らない親父が、言葉を発したくらいで
何言ってるかわからないし
うろついたと言っても
1~2メートル歩いたくらいだ


飼い犬で言ったら、ベビーサークルの壁についている玉を鳴らしたとか
サークルの扉を爪でガリガリやったとか
クーンと鳴いたとか程度なので

私がBBAと言い合いをしているほうが
よっぽどやかましい



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